自動車業界において地球温暖化への対策としてCO2削減が世界共通の課題となる中、電気自動車へのシフトが急速に進んでいます。
こうしたなか、より少ないエネルギーで巡行距離を伸ばすために自動車のさらなる軽量化が求められています。
象徴的な取り組みとして挙げられるのが、EVやHVの開発です。すでにHVは世の中にも広く浸透し、軽自動車から大型車まで低燃費で静寂性も高いHVを選ぶユーザーは少なくありません。また、HVよりもさらに環境に優しいEVの注目度も高まっており、市販車も続々と登場しています。
走行中にCO2を一切排出しないEVは、エコカーの理想的な姿ともいえます。しかし、ガソリン車やHVに比べて巡航距離の短さが課題となっており、バッテリーの高性能化はもちろんのこと、車全体の軽量化及び各部品の軽量化も求められています。
自動車の軽量化につながる、パイプの薄肉化
現状、パイプの軽量化については板厚の薄肉化がメインと考えています。
例えば、板厚1mmのパイプを0.8mmに変更しすることで、軽量化が可能となります。しかしながら加工上、特に曲げ加工においてはパイプ曲げ部に応力がかかるためにパイプが裂けやすくなり板厚減少の可能性が、高まります。耐久性確保のためには、曲げ部の板厚減少をできだけ抑える必要もあります。
特にSUS材は、鉄材と違い、薄肉になるほど成型においてコントロールが困難です。今後の板厚減少を抑える技術力の向上が課題となります。
パイプの軽量化を実現する他の方法
パイプの軽量化として、多く取り組まれるのが前述の薄肉化ですが、その他、パイプ形状の変更によりパイプ長を短くすることで、軽量化が可能です。全体の配管レイアウトを検討する段階で、実現できるパイプ形状や最適な工法の選定を行う必要です。
当社は、お客様の製品開発段階からの参画し、パイプ形状・工法の最適化により、軽量化を実現できる提案をさせて頂きますので、お気軽にご相談ください。