こちらは、管内の流れが悪く、あまり精度も良くなかったT型ロウ付けパイプを使用されていたお客様に対して、T型プロジェクション溶接パイプによって高精度&高強度で流れもスムーズになった技術提案事例です。

Before:ロウ付けのT型パイプでは、突出部が発生してしまうため、管内の流れが悪くなってしまう…

今回のお客様は、長年T型ロウ付けパイプを使用されていたが、より精度を向上させたいということで、セイエンにご相談いただきました。

ロウ付けパイプでは、通常差し込み式にて接合されます。その断面図をご覧いただくと、枝パイプから幹パイプ内径部に向けて突出部が生じてしまいます。この突出部によって、幹パイプの本管の流れが悪くなってしまいます。

またロウ付けの場合は、どうしても接合の位置や姿勢が悪くなってしまうため、パイプ自体の精度も悪くなってしまいます。そしてロウ付けの場合は、ロウ材が溶融してパイプ同士を接合するため、異種材による接合となりますが、接合強度では直接成形や素材を溶かした溶接と比較すると劣ってしまいます。

After:T型プロジェクション溶接パイプによって、管内の流れがスムーズ&高精度で高強度なT型パイプに!

そこで当社では、T型プロジェクション溶接パイプへの変更をご提案いたしました。

プロジェクション溶接とは、接合部に高い電圧をかけることで、瞬時に部材同士を圧着させる溶接方法です。このプロジェクション溶接では、ロウ材のような間接接合ではなく、素材同士の溶け込みによる直接接合となるため、高い溶接強度を得ることができます。

またプロジェクション溶接では、幹パイプへの突出部が無くなりますので、本管内の流れが非常にスムーズになります。

写真では、下のような高精度接合されたパイプの様子となります。

お客様からもこのT型プロジェクション溶接パイプによって精度が上がったとのことで、喜びの声をいただくことができました。

T型プロジェクション溶接パイプで、10倍の安定大量生産も可能!

T型プロジェクション溶接では、高精度&高強度で、幹パイプ内の流れがスムーズになるだけでなく、流量制限でもメリットが生じます。というのも、幹パイプから枝パイプへの流入穴は、プロジェクション溶接後に加工いたします。そのため、枝パイプの内径以下の寸法であれば、自由にパイプ内径を選択することができます。ロウ付けパイプではパイプ内径が絶対的な内径でしたが、プロジェクション溶接パイプでは細穴での流量制限も可能となります。

その他にも、優れた耐食性や、価格としても安くなるのがT型プロジェクション溶接パイプの特徴です。

またT型プロジェクション溶接パイプでは、熟練された当社独自の金型製作によって、ロウ付けよりも高い精度で、5~10倍の安定した大量生産にも対応可能です。加工可能な材質は、鉄・SUSとなりますが、特に自動車部品や産業機器用途に好評をいただいています。さらにT型プロジェクション溶接パイプ以外にも、L型パイプにもプロジェクション溶接パイプへの代替が可能となります(φ4.76~φ17)。

プロジェクション溶接パイプのことなら、セイエンまでお任せください!

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