こちらは、いままではL型プロジェクション溶接パイプで生産されていたパイプを、極小R曲げパイプに変更することで、材料費の削減やリードタイム短縮につなげた技術提案事例です。

L型プロジェクション溶接パイプでは、どうしても角部が発生してしまい、流れがスムーズでなくなってしまう…。またキャップの溶接工程も必要になる…。

ロウ付け突き合わせパイプを極小R曲げパイプに代替して、リードタイム短縮&歩留まり率向上

当社では、ロウ付けパイプからプロジェクション溶接パイプへの工法転換に関するご提案が多くなります。一方で、一部のお客様からはプロジェクション溶接パイプに関してトラブルがありご相談をいただくケースもあります。

左のようなL型プロジェクション溶接パイプを使用されているお客様からのご相談でしたが、流れがスムーズでないため、形状を変更したいということでした。流れがスムーズでない理由としては、角部に流れが滞留する箇所があるためです。

流れが止まってしまう箇所が発生してしまうと、キャビテーション現象の発生リスクも高まってしまいます。そのため、流れをスムーズにしたい場合はL型プロジェクション溶接パイプでは不適なケースも生じてしまいます。

さらにL型プロジェクション溶接パイプの場合は、流れを90度にする必要があるため、角の端部はキャップを溶接する必要があります。このキャップ溶接の工程の分だけ、もちろんリードタイムが長くなり、コストもかかってしまいます。

After:極小R曲げパイプでは、流れがスムーズになり、リードタイム短縮も可能!

そこでセイエンでは、極小R曲げパイプへの代替をご提案いたしました。

極小R曲げパイプは、写真のように一体塑性成形によって製造されるR曲げパイプのなかでも、曲率を極限まで小さくした曲げパイプで、当社独自の技術が詰まったR曲げパイプです。

この極小R曲げパイプによって、中身が滞留する角部が無くなるため、流れがスムーズになるのと同時に、キャビテーション現象も抑制することができます。また、一体塑性成形によって製造されるため、極小R曲げパイプではリーク漏れの心配もなくなります。さらに、L型プロジェクション溶接パイプでは必要だったキャップ溶接も、極小R曲げパイプでは不要になるため、リードタイム短縮に貢献することができます。

中身の流体や流量調整などの使用目的をお伺いして、最適なパイプ工法をご提案いたします!

極小R曲げパイプでは上記の他にも、材料費の削減や軽量化といったメリットにもつなげることができます。この極小R曲げパイプは、工作機械のセッティングや圧力などの加工条件を含めた、様々な細かなノウハウにより作られる、極小でも割けない高精度パイプです。極小R曲げパイプでは、一般的なR曲げパイプよりも最短コースで近回りをして、パイプ本体と相手ホース間の経路が短くなるため、材料費削減と軽量化が図れます。

当社では、約2億個にも及ぶ過去のパイプ製造実績をベースに計算された、高精度パイプを量産するための自動化設備を敷いております。独自のノウハウが詰まった小径パイプ専用の自動化設備によって、セイエンでは月に80万個の高精度パイプを量産体制が整っており、工場見学いただいた際に毎回驚きのお声をいただいております。この自動化設備により人件費の削減が可能となり、コストダウンにつながっております。

当社では金型設計からパイプ製造までを一貫して対応しております。パイプの図面はお客様にて支給をお願いしておりますが、実際にパイプを一体塑性変形させるための金型は、お客様の図面をもとに当社がゼロから設計しております。金型設計からパイプ製造までを当社で一貫対応することで、外注費の削減やリードタイムの削減につながるため、より早く、よりよい高精度パイプをお客様に安心してお届けすることができるのです。

Φ5~30mmの高精度極小曲げパイプ加工に関するコストダウン提案のことならお任せください!

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