今回はステンレスのパイプ曲げ加工のポイントについてご紹介させていただきます。

▼▼ 目次 ▼▼

ステンレスの種類
ステンレスのメリット
ステンレスパイプの用途
ステンレスのパイプ曲げ加工のポイント
ステンレスパイプに関する製品事例

ステンレスの種類

ステンレスには様々な種類がありますが、弊社でのパイプ曲げなどで使用される代表的なステンレスについてご紹介させていただきます。

SUS304(AISI04)オーステナイト系

最も一般的なステンレスの一つであり、汎用性が高い。

良好な耐食性を持ち、一般的な環境下での使用に適している。

高い延性と加工性を備えており、簡単に加工できる。

SUS316(AISI316)オーステナイト系

耐食性に優れたステンレスであり、食品加工や海洋環境などで使用される。

塩水や酸化剤による腐食に強く、耐高温性も持っている。

加工性はSUS304に比べて低いが、高い強度を持つ。

SUS430(AISI430)フェライト系

磁性を持つフェライト系ステンレスであり、一般的なステンレスとは異なる特性を持つ。

比較的低価格であり、一般的な家庭用品や食器などに使用される。

高温環境下や酸化剤には弱いため、耐食性は他のステンレスに比べて低い。

これらは代表的なステンレスの種類の一部ですが、それぞれの特性と用途によって適した種類を選ぶことが重要です。使用環境や目的に合わせて最適な種類を選ぶことで、耐久性や耐食性を最大限に活かした使用が可能となります。

ステンレスのメリット

様々な用途で使用されるステンレスには多くのメリットがございます。今回は代表的なメリットについてご紹介させていただきます。

耐食性

ステンレスは錆びにくい性質を持ち、腐食や変色にも強いため、長期間使用することができます。

強度

ステンレスは非常に堅牢で耐久性があります。そのため、建築や構造物の補強、産業用途などで頻繁に使用されています。

衛生的

ステンレスは滑らかな表面を持ち、菌や汚れが付着しにくい性質があります。そのため、食品加工や医療器具などの分野で利用されています。

美観

ステンレスの光沢やシルバーの色合いは、高級感やモダンな印象を与えます。家具やインテリアのデザインにも優れた選択肢です。

再利用性

ステンレスは100%再利用が可能な材料です。環境への負荷を軽減するため、リサイクルが進められています。

これらのメリットにより、ステンレスは多くの産業や分野で広く使用されています。耐久性や衛生性、美観などの特性を活かし、さまざまな用途に応じた製品や構造物を作り出すことが可能となっています。

ステンレスパイプの用途

多くのメリットを有するステンレスは、様々な用途で使用されます。今回はステンレスパイプにしぼって用途をご紹介させていただきます。

自動車産業

ステンレスパイプはエキゾーストパイプや燃料配管など、自動車の部品に使用されることがあります。

高温や腐食による劣化に耐える必要があるため、ステンレスの特性が重要とされます。

当社でも、自動車産業向けの部品の製作実績が非常に多く、様々な部品向けにパイプ曲げ加工を実施しております。

>>当社の製品事例一覧はこちら!

建築物や構造物の補強

ステンレスパイプの優れた耐久性と強度を活かして、建築物や構造物の補強に使用されます。

耐食性により、屋外や高湿度環境でも長期間にわたって使用することができます。

配管

ステンレスパイプは食品工場や化学工業、医療などの産業用途で配管に使用されます。

衛生的な特性により、汚染のリスクを最小限に抑えることができます。

インテリアデザイン

ステンレスパイプの美しい光沢やシルバーの色合いは、家具やインテリアのデザインにも利用されます。

モダンで洗練された印象を与えるため、高級感を演出することができます。

エネルギー産業

ソーラー発電や風力発電などのエネルギー産業では、ステンレスパイプが使用されることがあります。

高い耐食性と耐久性が要求されるため、ステンレスの特性が有利になります。

 

これらは代表的なステンレスパイプの用途の一部ですが、その他にもさまざまな分野で使用されています。ステンレスパイプの耐食性や強度、衛生的な特性が求められる場面では、多くの場合、ステンレスパイプが選ばれます。目的や使用環境に応じて適切な種類やサイズを選ぶことで、最適な性能を発揮することができます。

ステンレスのパイプ曲げ加工のポイント

ここでは、ステンレスのパイプ曲げ加工のポイントについて、ご紹介させていただきます。

ステンレスの種類に注意する

曲げ加工の難易度や制約は、使用するステンレスの種類によって異なります。

曲げやすい柔らかい種類(例:SUS304)と、より高度な技術が必要な硬い種類(例:SUS316)があることを理解することが重要です。

曲げ半径を適切に設定する

曲げ半径が小さいほど、曲げ加工に必要な力が大きくなります。

使用目的や環境に応じて、適切な曲げ半径を選ぶことが重要です。

曲げの角度や方向に注意する

ステンレスパイプは破損しやすいため、曲げ角度が大きくなりすぎないように注意する必要があります。

均一な曲げ方向を保つことで、パイプの歪みやねじれを防ぐことが可能です。

適切な工具や機械を使用する

CNC曲げ機やハンドル曲げ機など、曲げ加工に適した工具や機械を使用することで、精度と安定性を確保する必要があります。

曲げの際には適切なサポートを行い、パイプの歪みや変形を防ぐことが可能です。

保護と仕上げ処理に注意する

曲げ加工によってパイプの表面が傷つくことがあるため、適切な保護措置を行う必要があります。

表面保護や仕上げ処理によって、美観や耐食性を保つことができます。

 

これらのポイントを念頭に置きながらステンレスパイプの曲げ加工に取り組むことで、効果的かつ安全な加工が行えます。適切なステンレスの選択、曲げ半径の設定、角度と方向の調整、適切な工具や機械の使用、そして保護と仕上げ処理の実施は、ステンレスパイプの曲げ加工の正確性と品質の向上に寄与します。

 

極小R曲げパイプ加工を得意とするセイエンでは、ステンレスのパイプ曲げ加工の実績も豊富にございます。

上記のポイントを押さえたうえで、お客様に最適なステンレスのパイプ曲げ加工をご提案させていただきます。当社のパイプ曲げ加工については詳細ページにてご確認ください。

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ステンレスパイプに関する製品事例

続いて、実際に当社が製作したステンレスパイプ製品事例をご紹介いたします。

こちらは、φ19のガソリンエンジン(電動化)自動車に使用されるL型パイプとなります。

当社で金型設計からパイプ製造まで一貫して対応したことで、コストダウンを実現した事例となります。

>>詳細はこちら!!

ステンレスパイプのことなら、当社まで!

独自の特許技術により極小R曲げパイプ加工や、その他パイプ加工が得意な当社であれば、お客様が使用されている金属に最適なパイプ曲げ加工のご提案が可能です。

ステンレスや、その他金属のパイプ曲げ加工でお困りごとをお抱えのお客様がおられましたら、ぜひ当社にお声かけください。